ティンバーフレーム工法による自然素材・無垢材の注文住宅

施主と業者の本音満載 書籍のご案内

施主が教えるコストダウンの秘密!
書籍の内容を一部公開

みなさんはじめまして。私はケーズファクトリーで2009年にティンバーフレーム工法の注文住宅を建てた施主の本田です。
このたび代表の金子さんと一緒に「施主VS建築家 〜実録 一切妥協なしの家造り〜」という本を書かせていただきました。この本は、私が家を建てる前から実際に住み始めて一年半を経過する時までの実録と、それぞれのタイミングに合わせて必要な知識について金子さんが説明するという「2WAYオピニオン」方式で書きました。これから家造りを計画している方にとって参考材料満載の本になっています(手前味噌ですみません)。
またこの本に伴って、実際に家を建てる人向けに、実際の間取りを考えたり建材を選んだりするワークショップセミナーを金子さんが企画いたしました。このケーズファクトリー主催の家造りセミナーにおいて、私も施主代表としてご協力させていただくことになりました。このセミナーにおきまして、本だけでは伝えきれない私の経験を参加者の方々へお伝えできればよいと考えています。是非、興味がある方はお問い合わせください。

さて、これら企画に少しでも興味を持っていただいた方へのご挨拶を兼ねて、ホームページ用の原稿をご用意いたしました。この「家造りのヒント」を読んでいただいて、本やセミナーへ参加を検討して頂ければ幸いです。

それでは、家造りのヒントの本題へ移ります。

(0) はじめに

家造りは家族みんなで協力しあいながら、というのが理想だと思います。そこで、家造りの情報収集のはじめの一歩として、家族全員で話し合えるような題材についてお伝えしようと思います。気軽に読んでいただければと思います。
今回この場でお伝えしたいのは2つあります。ひとつは「なぜ家を建てたいと考えたのですか?」という動機を皆さんに明確にしてもらいたいことです。もうひとつは、デザインを考える時は「デザインと機能性」、メーカー選びには「ブランドと価格」というように相反する二つのことを別々ではなく一緒に考えた方がいいですよという家造りのヒントです。
特にひとつ目の「動機」については、具体的に話が進んで行くと色んな意見を整理できなくなってしまい、間違った選択をしてしまうことがあります。そんな時に、「そもそも家を建てたいと考えたのはこういう動機だったよね」と振り返ることで「だったらやっぱりこっちの方がいいよね」と家族で納得して話し合うことができたりします。
それでは、早速本題に移りましょう。

(1) 家が欲しいって思うのはどんな時

家が欲しくなるのはどんな時でしょうか?子供が生まれて今の住まいが手狭になったときでしょうか?賃貸の家賃を高いと感じた時でしょうか?他の人から住宅購入の話を聞いたときでしょうか?
いずれにしましても、まず大切なのは、その最初の感情を大切にすることです。仮に「子供が生まれて手狭になったから」というのが動機ならば、子供が新居でどうあればあなたは「良かった」と感じることができるのでしょうか?そこが最初の一歩になるはずです。間違っても、家を建てれば今の住居よりも広くなるから自動的に手狭であることは解決できる、などと思わないでください。それではあいまい過ぎてしまいます。子供がリビングで広々遊んでいるシーンを思い描いたならば、それを大切にしてください。あるいは、どんどん増える子供の荷物の収納について日々悩んでいて、収納が楽になるシーンを思い描いたのであれば、それを大切にしてください。ただ一言「子供が生まれて手狭になった」と表現しても、建築家や売り手がそれぞれ異なるイメージを思い描くことはありえます。
大切なのは、お施主さんのイメージです。「ああ、こうなると幸せだなぁ」というイメージを大切にしましょう。

ここで、二つ気をつけて欲しいことがあります。ひとつは、「物」を主体としたイメージを描かないことです。あくまで主人公は人です。人が「どうある」ことを、あるいは「どうする」ことをイメージしてください。
もうひとつは、値段を見て家を欲しくなってはならない、ということです。賃貸の家賃と同じ支払いで自分の家あるいはマンションを手に入れることができるとか、お値打ち価格で家が買えそうだからというキッカケです。安いという理由だけで決断する買い物は決して幸せな結果にはならないと思いますし、ただの客寄せだったりすることもあります(問い合わせたら既に契約されていて、近い条件の他の物件を紹介されるケース)。もちろん価格は重要ですが、それだけしか判断基準がない人は単なるカモです。ちゃんと最小限の知識は身に付けておくことをお勧めします。

(2) モデルルームやモデルハウスを見に行くキッカケ

さて、「特別これといって動機はないけど、家は前から欲しいよ」という人もいます。「家を持つのは当然、時期の問題」という人もいると思います。そういう人はモデルルームやモデルハウスを見たいと思ったキッカケは何だったかを最初の一歩にしてみてはいかがでしょうか?広告の写真をみて素敵だなぁと感じたのであれば、その写真の何に感動したのかが重要です。今の住居との差があるならば、それが動機になるかもしれません。
いずれにしても、具体的に行動に移すには何かの気持ちの変化があるはずですから、そこを覚えておくことが大切です。そして、もし仮にキッチンだとか床暖房だとか太陽光発電だとか設備、つまり「物」がモデルルームへの見学目的だったとすれば、それはまだ本当に家を買う(あるいは建てる)タイミングではないかもしれません。これは先ほどの項目でお伝えした通りです。
大切なので何度もいいますが、人が主体であるべきです。そこでどんなことをして、どんな気持ちになっていると「幸せだなぁ」と感じるのでしょうか。想像できるまで、そしてその想像を家族で共有できるまで、イマジネーションの世界を楽しみましょう。

(3) モデルルームやモデルハウスへ行ったら何を見る

それでは、次にモデルルームやモデルハウスへ行った時に何を見るかについて考えてみましょう。一通りのことは当然案内係の担当者が説明してくれます。その説明をそのまま理解したような態度を示してはいけません。ここは少し「ワル」になりましょう。
部屋を実態よりも広く感じさせるために小さめの家具を置いている、というのは広く知られている事実です。内装その他使うものは基本的に最上位ラインナップということも容易に想像できます。言葉での説明でわからないから現物を見に来ているのに、「ここ(モデルルーム)のものより実際の売れ筋の内装は多少グレードが落ちますがそれほど大差ないですよ」などという言葉だけの説明では納得しない、という位の強い姿勢でちょうどいいくらいです。
話を元に戻しますが、見るのは「ここが他社と違う」という一点です。どこで建てても同じってところを細かく見ても仕方がありません。「ここが違う」というところが無ければ、あえて見るほどの価値がないということです。ずばり、売りは何なのかを訊ねましょう。その時の答えがあいまいなセールスポイントならば、そこで家を建てる必要はほとんどないのかもしれません。(くどいようですが、セールスポイントが「物」あるいは「価格のみ」だとしたら、それは考え物ですよ。)

一応、ケーズファクトリーを例にしてセールスポイントを書くとこうなります。
(1)建材を自然素材にこだわって健康住宅を目標にしている
(2)ティンバーフレーム住宅を得意とし、高耐久住宅を建ててくれる
(3)完全自由設計で、こちらの要望を聞いてくれて、しかも100%施主の意見ではなくプロの見地から客観的なアドバイスをしてくれる(施主に言われるがまま立てたプランだと、その時の思い込みだけで後々飽きてしまう「変てこな家」になるかもしれないので、この「施主へ一言いえる」建築家は重要です。自信がないと言えません。)

それで、モデルルームとその会社のセールスポイントが本当に合致するかを見ればよいのです。世の中に家を建ててくれる会社は山ほどあります。厳しい目で見ましょう。間違っても最初にふらっと入ったモデルルームで一目ぼれして契約ということにならないようにしてください。

(4) デザインと機能性

それでは次に、デザインについて考えて見ましょう。誰でもデザインをないがしろにする人はいないと思います。少なくとも「かっこ悪い」と感じる家に住みたいと思う人はいないでしょう。しかし、デザインにかたよるのも問題です。いわるゆ「デザイナー住宅」と呼ばれるカテゴリーでしょうか。デザインのみを追求して、機能性を無視するようなことがあってはなりません。当たり前のことですが、デザインと機能の両立がなくては全く家としての役には立ちません。きちんと修行したデザイナーは機能から考えて、その後でデザインを良くするはずです。デザインから始めて、後から機能を追加するのは少数派でしょう。(ただし、デザイン専門の人と機能設計専門の人が別々にいる場合は別です。その場合コストは高くなりますが、デザインから始めて機能を満たすことが可能です。)
住宅設計ではありませんが、私も仕事で設計経験があるのでよくわかるのですが、機能を全て設計してからどんどん無駄を省いてシンプルにしていく、というのが設計の基本です。そして完成したときは、美しいデザインに収まりますし、いい加減な設計であれば無駄が多くて美しくありません(美しくまとまっていない、というべきかもしれません)。そこからのプラスアルファのデザイン面は遊び心ということになります。
だれもその遊び心のみをメインに持ってくる設計者はいません。あくまで完成品に対してのご褒美だと考えています。だって、見た目が美しいが、メチャまずい料理なんて誰も食べたくないでしょう?それと同じことです。料理で言えば、見た目の前に、まずおいしいこと。次に栄養や体調や気分にあっていること。最後に見た目の美しさです。家で言えば、まず家族が不自由なく安全に生活できること。過度のストレスを受けたり健康を害したりすることがないこと。最後にデザインです。最後の最後まで手を抜かない時に、デザインまで完成された家が完成するのです。
 しかし、実際にはデザインをクローズアップしている広告や雑誌を見かけます。先ほどの説明でいうと、プラスアルファのところだけをクローズアップしているわけです。仮に、その機能面が十分満たされたうえでデザインも素晴らしい、ということであれば最高です。しかし、デザインを優先させて機能面を少しでも妥協していたら、それは問題です。
くれぐれもブランドに弱い方が、雑誌などで紹介された素敵な家にほれ込むのは危険ですので気をつけてください。一流の建築家は機能を完全に把握しています。それは何故でしょうか?答えは簡単です。デザインに多少の不備があっても生活空間としては成立しますが、機能に不備があったら問題です。デザイン重視ではなく、機能重視がやはり基本です。
ここで、話を元に戻しますが、ではデザインはどうすればいいでしょうか?私の意見としては、凸凹したデザイン(この壁の出っ張りは階段だな、というように外から見てわかる家)や極端なオーバーハング(バルコニー以外で一階の壁より外へ突き出たデザイン)、エンピツ型の家はまず避けます。不安定に見えるものは、そもそも住宅としては良いものではありません。それは、強度計算が成り立つから大丈夫とかいうレベルではないのです。それから、無駄な線が多いものも避けます。それから、周辺の雰囲気と全く異なるデザインもどうかと思います。あとは、機能面を全く無視した建物です。コンクリート打ちっぱなしの住宅はありえません。サインディングも厳選しましょう。

では、もう少し細かいデザインについて考えてみましょう。デザインの要素というのはとても沢山あるので、ここでは部屋のインテリアと色についてインテリアコーディネーターやカラーコーディネーターから得たヒントの一部を紹介します。
 一、家具は使いこむほど良し
 二、インテリア構成は部屋の用途別に考えるも良し
 三、配色は三色以内が原則
以上、参考になりましたでしょうか。簡単で当たり前の様ですが実現するとなるとやはりプロのアドバイスが必要になりそうです。詳しく知りたいという方はケーズファクトリーまでお問い合わせください。

(5) ブランドと価格

ブランドと表現すると、家のイメージから少し外れる気もしますが、ここでは国内の大手ハウスメーカーと海外輸入住宅と地域の工務店に対するイメージとさせていただきます。特定のハウスメーカーの社名から想像するイメージがあるはずです。たとえば○○社は△△という工法を取り扱っていて、地震に強い、とかです(厳密には強そう、という表現が正しいのですが)。
ブランドとは不特定多数のお客さんが持つ特定のイメージの総称ですが、当然お客さんとの信頼関係が出発点になっているはずです。ものすごく沢山の口コミが集まったもの、という感じでもいいですし、お客さんに支持されている、その会社の得意技ということ構わないと思います。そしてそこには多少なりともプレミアム価格が付いて回ります。そこにその価格に見合う価値があるととらえる人が多ければ、プレミアム価格は意味があると思います。  さて、このブランドと価格ですが、価格の実体を知ると恐ろしくなってしまうこと請け合いです。この場ではお伝えできないですが、実体価格に対して納得できないくらい高い売価で売られている建物も実際に存在します。

詳細について知りたい場合は、ネット等で調べれば簡単に見つかると思います。あるいは、ケーズファクトリーへご用命いただいて、私も納得したフェアプライスを体感してください。

(6) 最後に

これから自宅を検討する人は楽しい作業になるかと思いますが、忘れて欲しくないのはひとつの意見が全てではないということです。私の考え方はあくまで一個人の考え方に過ぎません。当然施主の各人の考え方もそれぞれの考え方に過ぎません。いろんな人の意見を聞きながら、自分の最初の「動機」を満たす家造りを目指してはいかがでしょうか。

最後まで読んでいただきましてありがとうございました。

2011年8月25日 本田 薫

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